「世界一わかりやすい国際法入門」の最強の付録

世界一わかりやすい国際法入門

世界一わかりやすい国際法入門

逃げの一手と言われそうですが、まずは専門とあまり関係のない専門(なんだそりゃ)の入門書のご紹介です。といっても、私は国際法をまともに履修していない*1ため、この本の本文について語る資格はあまりなさそうです。
なぜこの本をクリスマスのお買い物中に即購入したか。それは、巻頭についている年表が、長いこと求めていたものだったからです。


高校時代で一番印象に残っている勉強法は、実は手書きの地理・歴史資料作りでした。3部作で、ひとつは地域ごとの白地図に入試用の地理情報がすべて入っているもの、つぎは1世紀ごとの世界地図(ユーラシア中心に描いています)、そして最後の大物が世界年表でした。西はイベリア半島から、東は日本まで、横に連なった世界史。これは作るのが本当に大変で、しかし、作ってみて一番効果の高かったものでした。今、久々にこの3点セットを眺めているのですが、4年前の自分はなかなかいい仕事をしています。*2まあ、これを作っても前期試験は見事に落ちた、というのはお笑い種なんですがね。(数学できないのが響きました・・・)


まあ、そんな与太話はおいといて。この、「世界年表」、どうして作ったのかといえば、手ごろなものがほかになかったから、というのが一番の理由でした。だったら自分で作ったほうが早い。でも、今手に取るには、シャープペンシルの手書きのものはあまりに不便。そこで、活字になったもの、そして、もうちょっと手ごろな分量のものを探していたのでした。それが、この書籍の冒頭についているのです!!


自分の作成したものとこの本の付録とを比べると、この本の付録は

  1. 重要な歴史会談は網羅
  2. 思想的に重要な書籍、大学の設立も載っている

という点で、国際法の勉強に資する内容となっています。*3しかし、端に世界がどのように動いてきたかを眺めるだけでも、この本は買う価値があると思いました。この話、たしかプラッツ先生とお話したときにも話題に上ったと思いますが、先生、この年表をどうぞごらんになってみてください。


ちなみに本文についても一言言うと、念頭に置かれている読者が国際法の初心者のみならず法学の初心者をも想定しているため、法の一般原則の話や境界紛争の事例などを日常の紛争に置きなおして説明するなどの工夫が凝らされています。そして図も多いです。この著者は「わかりやすい」参考書をたくさん出していることは皆さんご存知の方も多いのではないでしょうか。その良さは踏襲されています。
もしタイムスリップが許されるなら、これをわたしは高校1年生・・・法学を志した頃の自分にお年玉として与えたかった。そうすれば世界史にももっと興味がもてたろうに。そんな気持ちになる本です。

*1:よって、LS入学後に必修です・・・orz

*2:それに引き換え今は。。。orz

*3:ちなみに、自分のものと比べると、中央アジア史はちょっと弱いかな・・・。もっとも、自分のは細かすぎて今使いにくいのは確か。