特定多数の友人たちへの弁明、という名の手紙

何も悪いことがないのにこんなに落ち込んでるのはひどく久しぶりなんだ。
朝起きてみたら、胃が痛んで、身体に力が入らなくて、何もする気にならなくて。
いや、勉強する気にならん、というんなら毎度のことなんだけどさ、シャワー浴びる気もごはん食べる気もはたまた音楽のスイッチを押したり、ゲームをしたり、webを見るといった遊びをする気すらなかったんだ。さらに、寝たいな、という気すらもなくて。
寒気が少しして、とにかく何もする気にならないものだから、「がんばって」りんごを半分だけ食べて胃薬飲んで二度寝したんだけど。寝るのにさえ能動が必要なんだ、と今日初めて知ったよ。


結局そんなんだからスコアを少しでも上げようと申し込んだTOEICには出かけなかった。でも、TOEICのあとに行く予定だったバイトは逃げようがないから、しぶしぶ着替えて家を出る。
2年半もやってるせいなのか、制服のおかげなのか、それとも必要とされてる所為なのかわからないけど、仕事でお客さまの前に立ってるときは全然鬱顔じゃあないんだよね。店の内装にある鏡見てびっくりした。まともに仕事できてるじゃん。メニューにないナマコの食べ方をしてみたいっていう女性2名様と調理長の間をいったりきたりとか、結構神経使うんだけど、ちゃんとこなして両方Happyな結果にしてみせたり、上海蟹やら巨峰のパフェやらおすすめ品を売りまくったり。いつもより好いよ、むしろ。うまくいってると、自然と笑顔もこぼれてきて、仕事入れといてよかったと思った。賄いもめちゃくちゃ旨い豆腐ハンバーグのデミグラスソース煮込みで。りんご半分しか食べれなかったのが嘘のように、ぺろりと平らげた。調理場サンさんくすあろっと。


とはいえ今回はそれで治るような軽症じゃなかったみたいで、電車に乗ったらまた気分が落ち込んできた。昨日ミスチルI LOVE Uを買っておいてよかった。これ、タイトルどおり愛の歌が多いのだけど、実は気分が落ち込んだとき向けの曲が一番多いんだ、よく聴くと。「跳べ」とかね。なんか聴いてたら涙が止まらないんだ、電車の中なのに。恥ずかしいんだけど。


今日は日曜でもうバスもないから、親が聞いたら「タクシー乗って帰って来い」というんだけど、今日はもう人と話したくないからミスチル聞きながら歩き始めた。音もなく、街灯も少ない路を30分、とぼとぼ歩くことにしたんだ。ああ桜井サンの声いいなあ、とだけ考えることにして。
・・・急に視界が開けた。
そうだ、この坂を上りきると、左は広い空き地、右は住宅街のはずれという大きな長い下り坂に出るんだった。
そして、みえてきたもの。満天の星空。
オリオンだけじゃない、ほかの小さな小さな星たちも、またたいている。
・・・また、泣いちゃった。
おととしの夏に亡くなった恩師を思い出したんだ。彼が亡くなったときいて駆けつけた通夜の帰りも、タクシーに乗る気がしなくて、こうやって歩いたんだった。そのときも、夏まっさかりなのに満天の星空で。
どうやらこの地元の星空というもの、気分が最高に落ち込んでるときに、最高な景色を見せてくれるものみたい。自分がどんなに落ち込んでいたって、世界はこうやって美しいんだ。そう思える空だった。
・・・あまりにぼーっとしすぎて轢かれそうになったのは秘密ね(爆)
そうして少しだけ気分がよくなってまた歩き出したら、今度はどこからともなくモンシロチョウがやってきた。しかも、ついてくるんだ。いつもは決して考えないんだけど、これって、死んだ恩師が会いに来てくれたのかな、なんて。


そうしてやっと家について、いまこうやってPCを叩いている。落ち込んだ原因はわかんないよ、きっかけは昨日のブログに書いたとおりのことなんだけど、一応の決着がついたのに、まだ落ち込んでるんだ。もしかしたら、溜まってたものがすべて出てきてるのかもしれない。自分の力だけではなかなか浮き上がって来れないみたいだけど、星は美しいし、友人達は心配してくれるし、歌声は気分にあっている。時間はかかりそうだけど、なんとかなる気がするんだ。ほんとありがとう、うん、きっとなんとかなるから。結局「いつも元気で」というのはなかなか難しいんだな、ってことだよね、うん。
弱いな、情けないな、と思うけど、これも自分なんだ・・・。
これ以上続けるとまた落ち込みそうな気がするから、今日はもう寝るよ。いろいろとありがとう。