居宅介護支援とセクハラ

セクハラ ホームヘルパー4割被害 急がれる防止策

 身体障害者や高齢者らから、セクハラを受けた経験のあるホームヘルパーが4割近くにも上ることが、山形県中山町の社会福祉士の調査で明らかになった。介護現場でセクハラが頻発していることは以前から指摘されていたが、「密室の出来事」とあって表面化しにくいのが実情だ。上司に相談しても、まともに取り合ってもらえず、泣き寝入りを強いられることが多いことも分かり、高齢化社会を支えるヘルパーたちの悩みが深刻になっている。
河北新報) - 5月22日7時5分更新*1

制度設計では見えてこない、運営してみてわかる類の問題ですね。

関係者の多くが被害多発の背景に挙げているのが、2000年に介護保険制度がスタートし、利用者との関係に変化が生じたことだ。ある関係者は「在宅介護が有料となり、一部利用者に『サービスを購入しているのだから何をやってもいい』という意識が生まれた」と指摘する。
アンケートでは「セクハラを拒否したら契約を打ち切られ、事務所での立場が悪くなった」などの記述も目立つ。荒木さんは「上司に相談した場合でも『すきがあるあなたが悪い』と言われ、個人で悩みを抱えざるを得ない」と解説する。
(同記事)

措置からサービス提供契約に切り替えたことで、こんなことになったというのなら、
それってなんなんだろうと思ってしまう。
だって、あなたが買ったのはそういう内容じゃないでしょ。
わたしだって、バイト中に紹興酒を注ぐサービスは喜んでしますけど、
セクハラは御免です。*2
介護・支援サービス提供契約の密室性は以前にも問題になったことがありましたね。
記憶に新しいのはホームヘルパー横領事件。*3
しかし、こういうかたちになるとは思っていませんでした。
生活に密着するからこその問題なんですが、
どこから改善していけばいいのかなかなか難しい問題です。

*1:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050522-00000005-khk-toh

*2:されたことはあるけど。幸い、うちのお店は品のいいお客が多くて、ひどいのは一回だけだけどね

*3:東京地裁平成11年3月16日:判例時報1702-113p