法学バトン2006

http://d.hatena.ne.jp/Kaffeepause/20060706で企画し、一部はhttp://d.hatena.ne.jp/Kaffeepause/20060707で実行したこの企画。1年間の振り返りを含めたバトンです。面白いことに、これは自分から自分宛てのバトン。賛同してくださったかたがたありがとうございます。*1

1.本棚に入っている法学文献の数

実はあまり増えていません。スペースがないから。でも移動式の本棚をひとつ増設し、教養学部時代の本を押入れにしまいこみ、なんとかやっとできたスペースも、既に埋まってしまいました。最近は一定の基準に当たる本は無理をしてでも購入している傾向にあるので、そろそろヤバイですね。
この一年で増えた本の傾向としては・・・LS入試用に昨年の夏に購入した学者系演習本の類*2がかなりあり、他にはモノグラフィーを何冊かと、春休みの予習?として九州大学の先生の本を数冊(笑)、あとはドイツ語読解のためにそろえたり引っ張り出したりした基礎的な文献や辞書の類*3が大きく幅を取っています。

2.今注目している法学者

この頃は意識的に(いままであまり読んでなかった)憲法民事訴訟法の本を読むようにしています。単なる司法試験・定期試験対策を越えてますけど。*4ということで、石川健治先生、蟻川恒正先生、新堂幸司先生の著作・論文を読む機会が増えています。
あと、酒巻匡先生が早く教科書を出してくれないかなーと期待してるんですがどうなんでしょう法学教室ライブラリーさん。

3.最近買った法学書

民事法 (1) 総則・物権

民事法 (1) 総則・物権

2,3も購入済み。自分で決めた、夏休みの課題図書。


実体法と訴訟法―民事訴訟の基礎理論

実体法と訴訟法―民事訴訟の基礎理論

某基礎法科目の参考文献。でも実はあまり授業では使わず、古本屋で購入したもののもてあましていた友人から引き取ってきた。やはりあとあとまで読みたいのならば手元に本の形であったほうがよいと思って。3月に一度通読はしているけど。ただ、この「はまぞう」の画面ではなぜか2003年に発売されたことになってるけど、どういうこと?オンデマンド版とかあったのかなあ。

4.よく読む、または特別の思い入れのある法学論文・法学書5選

これもpaco_q先生をならって、以前のバトンではあげてない本からという限定をつけたいと思います。私の場合、本当は以前あげたものよりも思い入れがあるものもあるのですが、それはあえて優劣をつけずに。


特許審決取消訴訟基本構造論

特許審決取消訴訟基本構造論

現在自分が保有している法学書籍の中で一番高い本。・・・ってそんなことはさておき。3カ国以上の比較法研究の必要性、ひいては第3外国語読解能力の必要性をひしひしと感じさせてくれる一冊です。実際、先生にも何度も言われました・・・。


ホーンブック 憲法

ホーンブック 憲法

AKITさんにお借りして、通読できた本。
この本と
論点探究 憲法

論点探究 憲法

とで、憲法もやっぱりおもしろいかな、とやっと思えるようになりました。ただ、個人的にはホーンブックの石川健治先生担当部分がツボだったので、あえて前者をあげた次第。


憲法的思惟―アメリカ憲法における「自然」と「知識」

憲法的思惟―アメリカ憲法における「自然」と「知識」

春休みの課題図書でした。何人かの先生に薦められたので手に取ったのですが、頭を殴られたかのような感覚。こういう本もあるのか・・・と。独特の表現・文体もさることながら、その手法としての「読み」というものを鍛えられたように思う一冊。


新実例刑事訴訟法〈1〉捜査

新実例刑事訴訟法〈1〉捜査

同2、3も同じく。刑事訴訟法は本当に苦手なのですが、たびたび参照したこの本のおかげで多少はとっつきやすくなりました。
この本と
演習刑事訴訟法 (法学教室Library)

演習刑事訴訟法 (法学教室Library)

と両方あげるべきなんですが、実務家に敬意を表して、あえて前者をあげておきます。(思い入れとしては、後者の方がうえかもしれないけど)


・・・なぜか行政法の本がないですね。ついでにいうと、民法の本もない。もちろん、以前紹介*5した

条文から学ぶ行政救済法

条文から学ぶ行政救済法

も思い入れはあるのですが、上記エントリで書ききった感がありますので繰り返しません。

5.次にまわす人

LSの友人でmixi経由とかでこちらをごらんになっている方、ぜひ書いてみてください。

*1:上記記事のTBをごらんください。

*2:結構こういうの集めるの趣味かも。バイトの行き帰りによく読んでいる

*3:法学文献じゃない、という突っ込みはさておき

*4:民事訴訟の目的論とか読んでるし・・・

*5:http://d.hatena.ne.jp/Kaffeepause/20060512/1147448508